カラビナハート株式会社 × 株式会社Zenmetry

カラビナハート株式会社 様

マーケティング支援をベースに、企業のSNS運用支援などを手がけるカラビナハート株式会社 様。同社では以前から生成AIを活用していましたが、その使い方は「質問をして答えてもらう」「画像や資料の一部をつくってもらう」といったチャット型の利用が中心でした。

「AIについてきちんと学びたい。でも、何から始めればいいのかわからない」。そんな課題をきっかけに、ZenmetryによるAIエージェント導入の伴走支援がスタート。約1カ月にわたり、実際のSNS運用業務を題材にAIエージェントを構築しました。

プロジェクトメンバー

長友 好江

株式会社Zenmetry CEO

吉田 啓介

カラビナハート株式会社 執行役員/シニアコンサルタント

牛島 龍之介

カラビナハート株式会社 シニアコンサルタント

プロジェクトの目的・課題・効果

目的

AIを「質問するツール」から「仕事を任せる存在」へ/SNS運用の細かな確認業務をAIエージェント化/サービス品質を高める

課題

生成AIは使っていたが、自社業務への具体的な落とし込み方がわからない/投稿チェックなど細かな確認業務が多い/AIに何を任せられるかイメージしにくい

効果

投稿校正・品質チェックをAIが補完/災害情報などの定期監視をAIエージェント化/「AIに質問する」から「AIに仕事を任せる」へ発想が変化

「ちゃんとAIを学びたい。でも、何をすればいいかわからなかった」

―― Zenmetryの支援を導入する前は、AIをどのように使っていましたか?

吉田さん:
ChatGPTなどを使って、質問に答えてもらったり、画像をつくってもらったり、資料の一部をつくってもらったりする程度でした。

周りには「AIを使って仕事が2時間減った」という人もいて、ちゃんと勉強したいという気持ちはあったんです。本を買ったりもしましたが、変化も速いですし、「これは誰かに習わないといけないのかな」と思っていました。

会社としても「AIについてちゃんと知っておかないと」という意識はありました。でも、何をしたらいいのかがよくわからなかったんです。

―― そんな中で、Zenmetryの支援を受けようと思ったきっかけは?

吉田さん:
長友さんの登壇を聞いたことがきっかけです。AIで単純に「仕事が楽になる」という話だけではなく、もっと実際の仕事にどう使っていくのかという話をされていて。「教えてもらいたいな」と思いました。

パソコンを囲んで業務へのAI活用について話し合う様子

自分たちのSNS運用業務を、そのままAIエージェントへ

今回の伴走支援では、一般的なAIの使い方を学ぶのではなく、カラビナハートが日々行っている業務を持ち込み、「この仕事をAIに任せられないか?」を一つずつ検討しました。

その一つが、SNS投稿の校正・品質チェックです。

―― これまでは、どのように投稿をチェックしていたのでしょうか?

牛島さん:
クライアントごとに細かいルールがあります。日本語として正しいかだけではなく、企業独自の表現ルールや、業界として注意しなければいけないこと、サービスごとの細かな違いなどがあります。今まではチェックリストを見ながら、必要なことを検索して、一つひとつ確認していました。

―― AIエージェントを入れて、どんな変化がありましたか?

牛島さん:
一番大きいのは、業務効率というより校正の質が上がったことです。人間が見落としがちなところを拾ってくれますし、画像とテキストの内容が合っているかなども確認してくれる。自分たちが用意していない画像でも、こちらが気づいていなかった部分を指摘してくれることもあります。

パソコンの画面を一緒に確認する様子

災害情報をAIが定期確認。SNS運用の「安心」もつくる

企業SNSでは、大きな災害が発生している際、予定していたキャンペーン投稿などをそのまま公開してよいか判断が必要になります。そこで一定の基準を設定し、AIが定期的に災害情報を確認。基準に該当する情報があればSlackで知らせる仕組みを構築しました。

吉田さん:
東京で起きたことであればすぐわかるんですけど、離れた地域で起きたことは気づくのが遅れることがあります。AIが知らせてくれれば、「この投稿は止めるのか」「明日に変更するのか」といった判断ができます。

効率化だけじゃなく、お客様に「ちゃんと気にしてもらえている」と感じてもらえる安心感にもつながると思っています。

トレンド収集や「投稿できているか」の確認もAIへ

ほかにも、SNS上で盛り上がっている話題やトレンドをAIが収集する仕組みを構築。また、Googleカレンダーなどに登録された投稿予定と実際の投稿状況を照合し、「予定通り投稿されているか」を確認する仕組みにも取り組んでいます。

一つひとつは小さな確認作業でも、複数のクライアント・アカウントを運用すれば回数は増えていきます。こうした仕事をAIに任せることで、人は必要な判断や企画に集中できるようになります。

「名前のない家事」がなくなっていく

―― 実際に約1カ月取り組んでみて、業務はどう変わりましたか?

吉田さん:
「名前のない家事がなくなった」という感じですね。

すごく重たい作業ではないんです。でも、「あとで確認しなきゃ」「この時間にチェックしなきゃ」という細かな仕事がたくさんある。そこをAIがやってくれる。

何時間削減できた、ということ以上に、今まで人間が確認し続けなければいけなかったものをAIが見てくれることで、サービスの質を上げられることの方が大きいと感じています。

「AIチャット」から「AIエージェント」へ。発想そのものが変わった

―― 業務以外で、AIに対する考え方にも変化はありましたか?

吉田さん:
そこが一番変わりました。今までは、こちらからボールを投げて、AIから答えが返ってきて、またやりとりをする。それがAIだと思っていました。

でもAIエージェントなら、こちらから毎回指示しなくても、決めた時間になったら仕事をしてくれる。そもそも、その発想自体がなかったんです。

AIって、人によって見えている世界が全然違うと思います。自分では「結構AIを使っている」と思っていても、実は相談しているだけだったりする。今回実際にやってみて、「自分には2個くらいしか見えていなかったんだ」とわかりました。

AIを学ぶというより、「自分の仕事」で体験する

―― どんな人にZenmetryのプログラムをおすすめしたいですか?

吉田さん:
もう、この時代、全員だと思います。特に「仕事が忙しいからAIを勉強する時間がない」という人ほど、やった方がいいと思います。

本を読むだけではわからないんですよね。実際に自分の仕事でAIエージェントをつくって、人間が気づかなかったことにAIが気づいてくれる。その瞬間を経験して、初めて「こういうことができるんだ」とわかる。

「生産性だけじゃなくて、アトラクション的な楽しさがある。未来に近づいている感じ。」

カラビナハートとZenmetryのプロジェクトメンバー3名

一つの仕事をAIに任せられるようになると、「これもできるのでは?」「次はこの仕事を任せてみよう」と、新しいアイデアが生まれていきます。

今後カラビナハートでは、レポーティングなどへのAI活用も検討しています。細かな確認やルーティンをAIに任せ、人は顧客と話すこと、企画すること、より面白い提案を考えることへ。

「AIを学ぶ人から、AIを使って任す人へ。」

カラビナハートさま、プロジェクトご一緒させていただきありがとうございました。